「人生一度。不倫をしましょう。」のスローガンで話題となった既婚者向け不倫サイト「アシュレイマディソン」ですが、2015年に利用者の個人情報が流出した事件は記憶に新しいかと思います。

アシュレイマディソンの永久閉鎖を目論んだハッカー集団「ImpactTeamが利用者の個人情報を盗み出し、約3200万人分の顧客情報がダークウェブと呼ばれる特殊なウェブ上に公開されるというかなり大規模な流出事件でした。

なぜこのような事件が起こったのでしょうか?今回は、アシュレイマディソンの顧客情報が流出した経緯と謎の組織「ImpactTeam」についてご説明したいと思います。

アシュレイマディソンの顧客情報が流出した理由とは?

単なる出会い系サイトではなく、「不倫」を前面に掲げて登場したアシュレイマディソンは誕生当初から世間の風当たりが強いものでした。

しかし、道徳的に不倫は許されないと世間が反発すると同時に話題が集中することでアシュレイマディソンは2001年の設立以来順調に会員数を伸ばし、流出事件が起きた2015年時点では3800万人もの人が会員登録していました。

顧客情報を盗み出したハッカー集団「ImpactTeam」はアシュレイマディソンのサイトを閉鎖しない場合、会員の本名・プロフィール・カード情報、さらには会員同士のやり取りやそれに添付されていたヌード写真なども公表すると脅迫しました。

ですが、アシュレイマディソン側はこれに応じず、その結果「ImpactTeam」は顧客情報を公開したのです。

アシュレイマディソンの永久閉鎖を求めるハッカー集団「ImpactTeam」とは?

アノニマス

アシュレイマディソンの閉鎖を求めたハッカー集団「ImpactTeam」とは何者なのでしょうか?

ハッカー集団といえば「アノニマス」が有名ですが、「ImpactTeam」の名が出てくる事件はこのアシュレイマディソンの顧客情報流出事件のみです。

つまり、常に企業や国を相手に情報を盗み出そうとするハッカー集団ではなく、「アシュレイマディソンを攻撃するためだけに結成されたハッカー集団」である可能性が高いのです。

「ImpactTeam」の正体については・プロのハッカーの快楽犯・道徳的・宗教的犯行・急進的なフェミニスト・ハッキングに見せかけた内部犯行などの説がありますが、2017年現在も犯人の素性は明らかになっていません。

「ハッキングに見せかけた内部犯行」説はセキュリティソフト大手マカフィーの創業者ジョン・マカフィーが言及して話題となりました。

また、「ImpactTeam」がアシュレイマディソンを脅迫する際に出した声明には「アシュレイマディソンとエスタブリッシュドメン(アシュレイマディソンと同じ企業による援交サイト)を閉鎖すると、貴様らには高くつくだろう。だが、コンプライアンスを守らないのはもっと高くつくぞ」とありました。「コンプライアンス」とは企業の法令順守のことですし、アシュレイマディソンは過去に元社員から契約面で訴訟されてもいますので内部犯行説には説得力があるといえます。

ダークウェブにアシュレイマディソンの会員データを公開

「ImpactTeam」がアシュレイマディソンの会員データを公開したのはダークウェブと呼ばれるネット上の領域でした。このダークウェブとはyahooやGoogleといった普通の検索エンジンとは接続されていないため、特殊な方法でしかアクセスすることができない場所です。そのため、多くの人の目に付く流出ではありませんでした。

しかし、ダークウェブに接続して流出データに触れた人がそれをサイトに公開したことで誰もが見られるようになりました。

日本人に対する具体的な被害

アシュレイマディソンの情報流出により世界中の3200万人分の個人情報が流出したのですが、その中には日本人と思われる会員情報もありました。

タレントのみのもんたや石原さとみ、市川海老蔵などの名前があったそうですがアシュレイマディソンは偽名登録が可能ですので本人の可能性は限りなく低いでしょう。有名人でアシュレイマディソンの利用歴がばれてしまいスキャンダルとなった人はいませんでした。

しかしカード情報やメールアドレスが流出したことでフィッシング詐欺などの迷惑メールが送られてくるようになった人が続出しました。

また、流出騒ぎから2年が経ちある程度ほとぼりが冷めてきた頃とはいえネット上に一度流出した個人情報を悪用しようとするネットマフィアは数多くいますから、今後も標的となる可能性は否定できません。不倫のみならず出会い系サイトを利用する際には注意が必要なことを刻み付ける事件でした。

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